松田聖子「Rock’n Rouge」楽曲研究第1回~「拍」を意識する
こんにちは、研究員第一号のいっきゅうと申します!
今日は今回の楽曲研究に移る前に読者の皆様に大事なお願いがあります!
それはコメント欄に関してのお願いなのですが、当サイトはAmazonアソシエイトに承認されているため、
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コメント欄自体は僕もなくしたくないので、恐れ入りますが上記のことを守ってコメントするようにお願いします。
基本的にコメントは大歓迎なので、皆様遠慮なくどしどしコメントしてください!(*‘∀‘)
それでは気を取り直して本題に入りましょう!
今回研究するのはズバリ「Rock’n Rouge」でしょう!
はい!きましたね!僕のお気に入り曲の一つです!
僕は基本的には面白いことをしている曲、もしくは面白いことをしようとしている曲は好きになるんですけど、この曲も例外ではないですね!ヾ(@⌒ー⌒@)ノ
そして、この曲本当にいろいろな「技」が使われていて、正に今までの記事の知識の、一つの集大成って感じがします。
ところが今回の前編ではコード進行の話は一旦置いておいて、リズムやノリの話を中心にしようと思います。
それではいきましょう!「Rock’n Rouge」楽曲研究!
作詞は松本隆さん、作曲は松任谷由美さん、編曲は松任谷正隆さんです。
1.音楽の三要素(メロディー、ハーモニー、リズム)
音楽というのはメロディー、ハーモニー、リズムの三つの要素で成り立っています。
今回注目したいのは主にリズムについてです。
リズムは本当に大事で、洋楽なんかではむしろメロディーよりリズムを重視するほどです。
で、この曲はコード進行ももちろんすごいんですけど、肝はリズムにあると思うんですよね。
特にAメロ!(´・ω・`)
何回も同じフレーズを繰り返すとき、いかにして「繰り返しの気持ちよさ」を感じさせるかが大事になります。
このとき、リズムや歌い方(どこにアクセントをおくか)を工夫することは超有効なんです。
まず、最初に「拍」について軽く説明したいと思いますので、「そんなのいいから楽曲についての見解はよ」という方は目次から「3.迫を意識した歌い方」まで飛ばすことをおすすめします。(゜o゜)
2.「拍」について
2.1「拍」とは
リズム感があるないの違いは「拍」を意識しているかしていないかで大きく変わります。
「拍」は「ビート」とも呼ばれ、リズムの基盤となり曲の時間軸を支配しています。
「拍」とは一定の間隔で打ち続けられるもの*1で、それらを何個かずつでまとめると「拍子」になります。3個ずつまとめて3拍子、4個ずつまとめて4拍子。よく聞くやつですね。ちなみにこの曲は4拍子です。
また、「拍」には強拍と弱拍があります。
たとえば4拍子のとき、「1,2,3,4,1,2,3,4」と数えますが、このとき「1」にあたる拍は強拍と呼ばれ、それ以外の拍は弱拍と呼ばれます。(3拍目も強拍と呼ばれる場合もあります。)
これは強拍を強く、弱拍を弱く演奏しなければならないというわけではありません。
実際、ロックやポップスの大半が4拍子の弱拍にあたる2拍目、4拍目にアクセントを置いています。
2.2オモテとウラ
今かるーく説明した「拍」にあたる部分をオモテ、「拍」と「拍」の間をウラと呼んだりします。
分かりやすく言うと、「1と2と3と4と」とリズムをとる時の「と」の部分がウラですね。え?分かりづらい?でもこうとしか言いようがないんです……。
このブログにたどり着く人ならば「それぐらい知ってるよ!」と思っているかも知れませんが一応簡単に説明しました。_(:3」∠)_
要点を簡単にまとめた画像を作成したので貼っておきます。
3.「拍」を意識した聖子の歌い方
さて、ここからが本番です。
この曲「Rock’n Rouge」は4拍子の8ビート*2です。
ここで、実際の歌詞を見ながら聖子ちゃんの歌いかたを聴いてみましょう。
3.1「拍」にアクセントをつける
グッと渋い Sports Carで
待たせたねと カッコつける
ここで注目するのは、どの部分にアクセントをつけているか。
アクセントをつけているところを太字にしてみると、
「グーッとしぶーいSPORTS CARで」
「まーたせたねーってかーっこつける」
となります。
最も強く発音するところは赤字にしてみました。
この赤字のタイミングなのですが、実際に歌に合わせて聴いてみると「3拍目」の位置にあることが分かります。
この曲のAメロでは常に「3拍目」に1番のアクセントを持ってくることで、
- 曲に統一感を持たせる
- ノリが良くなる
- 勢いが生まれる
ちゃんとドラムも3拍目でバスドラ叩いてたりして、作曲者と編曲者も意識して3拍目を強調しているのが分かります。
また、基本的に「拍」にあたる部分(オモテ)でアクセントをつけています。
これが「拍」を意識した歌い方ということで、ウラは意図的にちょっと抜いて軽く歌っています。
プロの歌手の方は間違いなく「拍」は意識していると思うので、今までカラオケで歌う時に意識していなかったという人がいたら、自分の歌い方を見直してみるといいかもしれません。
最近の曲だと例えば米津玄師の「春雷」という曲、これもすごい歌い方上手いなって思います。
サビ以外の部分は基本的に、メロディーラインで聴かせるというよりリズムやノリで聴かせるといった感じです。
もちろん「拍」を意識して歌っていて、ノリもいいし曲全体に推進力が生まれています。
※ ちなみに、この動画は公式アカウントが投稿している動画なので著作権違反にはあたりません。
3.2「シンコペーション」について
シンコペーションとはまあ簡単に言うと「拍」をずらすことです。
今回の場合は本来ならば強調されないであろう「4拍目のウラ」に「拍」をずらしてアクセントをつけています。
このようなシンコペーションを「食う」と言ったりもします。
こうすることで意外性や躍動感が生まれるのです。
4.常に「シンコペーション」することによってもたらされる効果
これは面白いなあと思ったのですが、
常に4拍目のウラからフレーズが始まることで、
拍点にズレが生じ、まるでウラにアクセントを置いている(実際はオモテ)かのようになる
のです。
つまりどういうことかというのを簡単に画像にまとめたので、ご覧ください。
※「カッコつける」の「け」に大きく赤丸がついていますが間違いです。気にしないでください。
この画像を見ていただければ分かると思うのですが、常時4拍目のウラから始まっているので「ト1ト2ト3ト4」とも聴こえます。
なので本来ならば拍(オモテ)のはずの「1,2,3,4」がウラに聴こえる
と言われてみればそんな解釈もできると思いませんか?
このとき、聖子ちゃんがアクセントを置いているのは「拍」(オモテ)の場所なのに、まるで「ウラ」にアクセントを置いているかのような独特の効果が生まれているのです。
こうすることでクセになるノリが生まれるんですね~_(:3」∠)_
ノリといってもノリッペのことじゃないよ(*‘ω‘ *)
僕も勉強になります!
ちなみに、同じく聖子ちゃんの曲だったらアルバム「Silhouette」の「Je t’aime」でもこれと同じような効果が使われていると思います。
5.聖子の歌が絶妙
レコードでの歌唱やテレビ放送での歌唱、ライブでの歌唱などでこの曲は何度も歌われていますが、本当に聖子ちゃんの歌い方が絶妙なんですよね!
強弱の調節もしっかりしているし、リズムもカチッとハマってる。
しかも大抵の場合笑顔で歌ってるんですよね……これ実は相当難しいと思うんですけど、そうは感じさせないところが聖子ちゃんのすごいところですね。
6.まとめ
今回は「Rock’n Rouge」のAメロのリズムについてという超限定的な話でした(笑)。
次はもっとコード進行についての話等も絡めていきたいと思います。
それでは皆さん、次回の記事で会いましょう!(@^^)/~~~
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