松田聖子アルバム「We Are Love」研究第3回~「本気にS・O・R・R・Y」楽曲研究
こんにちは、研究員第一号のいっきゅうと申します!
もうすぐ、80年代の松田聖子のLIVE映像のBlu-ray3作品が発売されますが、皆さんは購入の予定はありますか?
え、僕?僕ですか?
そりゃあ3つとも買うに決まってるでしょ!!!( ゚Д゚)
もちろん買ったあかつきにはきちんと研究材料にして記事を書きますよ!ヾ(@⌒ー⌒@)ノ
さあ、それでは本題に入りましょうか!
今回は1990年発売のアルバム「We Are Love」収録曲「本気にS・O・R・R・Y」(以下めんどくさいので「本気にsorry」で統一)の研究をします!
「We Are Love」研究第1回と第2回はこちらです!
第1回
seiko-laboratory.hatenablog.com
第2回
seiko-laboratory.hatenablog.com
僕はこの曲「本気にsorry」は地味に好きでよく聴いています。
シンセのリフを豪快に決めてくるところとか笹路正徳節全開で聴いててテンション上がります(笑)
聖子の歌唱もすごく生き生きとしているというか、楽しそうに歌撮りをしている聖子さんが目に浮かぶようです。(*'▽')
ではこの曲をコード進行とともにみていきましょう!
作詞 Seiko Matsuda 作曲 原田真二 編曲 笹路正徳
1.イントロ
キーは最初はB♭。
| B♭onE♭ FonD |B♭ Edim| E♭|F|F♯|F♯|この先キー=B
|B| F♯|G♯m|E| B|F♯|G♯m|E|E|E|E|
Aメロに続く
オーケストラの如く派手に始まった後、F#がドミナントとなって転調してキー=Bになりシンセのリフとともに軽快にイントロが流れます。
初っぱなからこの時代特有の シンセをフルに使ったキラキラサウンドで、恐らく苦手な人はとことん苦手な作風かと思いますが(笑)。
特に今の若い世代が前知識なしにこのサウンドを聴くとちょっと抵抗があるかもしれません。
一応僕はこの時代の他の音楽も昔から聴いてたのでもう慣れましたが……(笑)。
ちなみにここでのコード進行は「I→V→VIm→IV」と超オーソドックス。
2.Aメロ~あえてシンプルに
キー=Bです。
| B|C♯m7onB| B|C♯m7onB|B|C♯m7onB| B|C♯m7onB| Bメロに続く。
イントロの勢いを保ったままAメロに突入。
ベースは常にBで一定。
コード進行はひたすらトニックの I とサブドミナント代理の IIm7 を繰り返します。
メロディもほぼ同様の型を繰り返しています。
この二種類のコードを繰り返すだけというのはポップスやロックや
で実によく使われています。
基本的にAメロやBメロのようなシンプルな展開にしたい場所で使われると思います。
意図的にAメロでは盛り上げを抑えているわけですね!
3.Bメロ~Aメロとの差別化
|G♯m|G♯m |D♯m|D♯m|C♯m|C♯m |F♯|F♯|D♯m|D♯mM7|D♯m7onG♯|D♯m6onG♯|C♯m|D♯m |E|F♯|A|A | サビに続く。
Aメロでトニックとサブドミナント代理を4回繰り返して聴き手は「次もまたトニックの I が来るだろう」と予想するわけですが、
Bメロに入り VIm (トニックの代理コード)が来て裏切られるわけです。
このような「裏切り」を挟むことで楽曲がよりドラマチックに出来上がります。
また、あえてマイナーコードを多用してちょっと暗い感じを出すことも「Aメロとの差別化」に繋がっています。
ベースもツーファイブの動きを入れたり、Aメロとは雰囲気を変えてきます。
それから、|D♯m|D♯mM7|D♯m7onG♯|D♯m6onG♯|ではお馴染みのラインクリシェも使われていますね!\(◎o◎)/
ちなみにラインクリシェについてはこちらの記事でも触れています。
seiko-laboratory.hatenablog.com
そして、♭VIIを挟んでサビに突入します。
4.サビ~イントロと同期させる
|B|F♯|G♯m|E|B |F♯|G♯m|E|E|D♯m|G♯m|D♯m|G♯m|C♯m|B(9)|A|A|EonF♯|F♯
お気づきの方もいると思いますが、|B|F♯|G♯m|E|のコード進行はイントロのものと同じなんですね。
ですのでイントロで使われていたシンセのリフも再び同じように使われています。
イントロとサビのコード進行を同じにすることによって、より聴き手にサビのキャッチーさを印象付けているんですね!( ・∇・)
また、「I→V→VIm→IV」は超オーソドックスと言いましたが、定番ということはそれだけ優れた進行なわけでありまして。
癖になるようなメロディ、コード進行こそないものの、王道かつポップで聴きやすいサビになっていると感じます。(o゚□゚)o
5.歌詞について
この曲の歌詞はこちらから見られます。
思ったより悪くないと思いますけどね、これ。
ちゃんと情景描写もしてるし、主人公のキャラも立ってるし物語(というほどのものでもないけど)も綺麗に閉じているし、いいんじゃないんでしょうか。
基本的に僕は歌詞はそんなに気にしていない(語感や韻などの音楽的要素は別)ので、設けているハードルがかなり低いというのもあるとは思うんですけど(笑)。
素直で「くどさ」を感じないので僕は普通に好きですよ。逆に歌詞に深みを求めている人には不評なのも分かります。
ただ、やっぱり「語感」とか「韻」とか全く気にしてなさそうなのが惜しい。(@_@)
歌詞の内容は別にこんなもんでいいと思うんですけど、語感とかそういうのって音楽的な質にダイレクトに繋がりますもんね。(-。-)y-゜゜゜
6.まとめ
曲全体の印象としては、テンポ早めで派手なキラキラサウンドポップスって感じです。
この曲をライブで歌っている聖子の映像をみたことないけれど、歌ったことあるのかな(笑)。
まあ可もなく不可もないアルバム曲って感じだし聖子ちゃんもうこれ覚えてないんだろうなあ……w
作曲もそんなに気合い入れてしたってわけじゃなさそうだし、若干編曲にやっつけ仕事感も見受けられるからね。
でもね、僕はこの曲嫌いじゃないんですよ!うーん、というより嫌いになれないといった方が正しいかも?
なんでかってのは上手く説明できないですけど……絶妙にダサいところ(貶してるわけじゃないです)が個人的に憎めないのかもしれません。( ´・_ゝ・)
しかし、間奏のソロはなぜギターにしなかったのか……。(´_`。)゙
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